ドラマ コウノドリで紹介された「オランダへようこそ」

私はドラマを紹介されるまでこの「オランダへようこそ」の詩を知りませんでした。

ドラマでは、助産師さん役の女優さんが朗読され、字幕スーパーが出ました。

 

≪抜粋≫

赤ちゃんの誕生を待つまでの間は、まるで、素敵な旅行の計画を立てるみたい。

例えば、旅先はイタリア。山ほどガイドブックを買いこみ、楽しい計画を立てる。

コロシアム、ミケランジェロのダビデ像、ベニスのゴンドラ。

簡単なイタリア語も覚えるかもしれない。とてもワクワクします。

そして、何カ月も待ち望んだその日がついにやってきます。 荷物を詰め込んで、いよいよ出発。

 

私は冒頭から涙が止まりませんでした。

我が子と出会える喜び、出産への期待をとても良く現わしていたからです。

あっと言う間に11年前の自分を思い出しました。

 

私は、なかなか子供に恵まれず、飛行機のチケットを手に入れる事も出来ずに

空港のロビーで立ちすくんでいました。

そしてそのロビーには、チケットを手に入れる事の出来ないたくさんのご夫婦がいました。

 

≪抜粋≫

でも、飛行計画は変更になり、飛行機はオランダに着陸したのです。

あなたは、ここにいなくてはなりません。

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思い描いていた妊娠、出産と異なる事を「オランダ」への到着。

と、この詩では現わしています。

 

≪抜粋≫

でも、まわりの人たちは、イタリアに行ったり来たりしています。

そして、そこで過ごす時間がどれだけ素晴らしいかを自慢するかもしれないのです。

きっと、あなたはこの先ずっと「私も、イタリアへ行くはずだった。そのつもりだったのに。」と、いうのでしょう。

私は、この「まわりの人たちは、イタリアに行ったり来たりしています。」の言葉が、

「オランダへようこそ」の詩の中で1番胸に突き刺さりました。

妊娠、出産の形は本当に人それぞれ違います。子育ても違います。

多勢側が正しくて、少数派が弱い立場になる事もあります。

 

もしも少数派になったときに自分がどの様にその事を捉え、生きていくのか。

もしも多勢派になり、イタリアに到着した場合は、自分は何を感じ、どんな生き方をするのか。

 

この「オランダへようこそ」の詩は、エミリー・パール・キングスレイさんが、

1974 年にダウン症のある息子さんが生まれた時に書かれたそうです。

 

この詩には、立場を超え母親である者全てに、

とても大切な事を思い出す為のヒントを与えてくれているのではないでしょうか?

 

引用元はこちらになります。

http://www.jdss.or.jp/tane2017/index.html

ぜひ全文お読みになってください。

 

©1987 BY EMILY PERL KINGSLEY. ALL RIGHTS RESERVED.
翻訳 佐橋 由利衣 Yurie Sahashi
全米ダウン症協会発行の「すばらしい可能性のある未来へ~ご懐妊&新生児のご両親へのガイド」

 

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